荷室があり得なく背が高いウォークスルーバンとは?

ウォークスルーバン

最近よく街中では背の高い軽自動車を見かけますよね。
荷室が高い軽自動車を探しててどうしてもあと少し高さがあったらなぁ〜
なんて思った事はありませんか?

私はありました。日本の軽自動車で荷室が一番高いクルマはご存知ですか?
平均的な小学6年生までなら車内で立って歩けます。そのクルマは、、

ミラ ウォークスルーバン(ダイハツ)です!!

最終モデルでも22年は経過している古いクルマです。
整備費はかなり掛かると思います。
中古車相場は60万〜120万くらいです。

ダイハツ、スズキ、三菱からウォークスルーバンを製造してました。
しかし残念なことに1998年(平成10年)の軽自動車規格改定を最後に姿を消しました。
でもウォークスルーバンは希少車ですが中古で購入することができます。

私はどうしても高さのあるクルマが欲しかったので、5年くらい前に中古で購入しました。
ほとんど知られてないクルマなので、背の高い軽自動車をお探しであれば参考にしてくださいね。

 

ミラウォークスルーバンについて

ミラウォークスルーバンはダイハツの軽貨物自動車です。1984年(昭和59)年に初代ダイハツ・ミラ
の末期モデルに荷室を架装して世に出されました。見た目がいかにも軽乗用車に無理やり物置のような荷室をくっつけたカタチが話題になりました。
4世代モデルチェンジをした後に、1998年(平成10年)の軽自動車規格改定を最後に姿を消しました。

エンジンをボンネットに収め、前輪駆動にする事で後ろを広く有効活用する事が出来ました。
プロペラシャフトと呼ばれるエンジンから後輪へ動力を伝える装置が必要ないので、床下を低く設計することが出来ます。

 

荷物を持ったまま配達ができる小回りのクルマとして開発されました。
当時はヒットしてダイハツを皮切りにスズキ、三菱共にウォークスルーバンとして世の中に登場。

広い荷室を持っており、配達や移動販売車として人気はありましたが、当時の軽自動車の値段にしてはかなり高額でした。
高額になってしまった理由は、製造工程が一般のラインで製作できなかったようです。

見た目がユニークなのとサイドパネルが広い(窓がない)のでお店の宣伝スペースに利用でき、商用車としては使い勝手の良いクルマでした。その広さと使いやすさが今でも一部のマニアや移動販売のクルマとして希少ですがまだ中古車市場で取引されています。

私も諸事情により2013年1月に中古車で購入しました。
現在も移動販売車として稀ですが見かけます。

ミラウォークスルーバンのスペック

ミラウォークスルーバンのスペックです。

まずは何と言っても背の高い荷室1490mmもあります。
平均的な小学6年生までなら車内で立って歩けます。
荷室幅1365mm
荷室長さ1210mm(運転席から後ろ)
荷室の長さは1210mmですが、ミラウォークスルーバンは助手席がありません。

 

助手席のドアです。これが一番の特徴でマイクロバスのドアのようですね。
運転席のドアも広くて乗り降りしやすいです。

 

ミラウォークスルーバンのタイプによっては運転席のドアの無いクルマもあります。
購入の際は気をつけてくださいね。

トランスミッションはオートマとマニュアル車
オートマは3速、マニュアル車は4速となっています。

20年以上前に設計されたクルマなので燃費はかなり悪いです。
走りもモッサリしてて遅いです。

このクルマ助手席がありません。

ウォークスルーバンのコンセプトは車内から荷物を持って外に出れる。
運転席から立ってサイドの折戸から出ることが出来ます。

床がフラットな作りになっています。車内はほぼバリアフリー状態です。
フラットな作りなので荷物をたくさん積むことができます。

広い室内は移動販売者としてキッチンを積むスペースも余裕です。

助手席はありませんが、簡易の折り畳み座席はあります。
ちょっとした送り向かえなんかには便利ですね。ただしシートベルトなどの装備はありません。

ミラウォークスルーバンのここがすごい

・荷室がとにかく広い
・車内から荷物を持ったまま外に出れる
・サイドパネルの面積が広い
・メーカーオプションでカウンターが作れる

 

 

とにかく荷室が広い!天井が高い!大人でも頭をかがめたら歩けちゃいます。
日本にある軽自動車の中で荷室の広さはトップだと思います。

バイカーのトランポ(パイクを運搬する)に使われたり、移動販売車に使われたり。
広いので車内に電子ドラムも積めます。

 

 

 

車内から荷物を持ったまま外に出れる。

横ドアはマイクロバスの様な折戸です。こんなクルマはウォークスルーバンでしか見ることが出来ません。
移動販売に最適!路肩に止めた時横の折戸から外に出れます。
交通量の多い路肩でも助手席側から少ないスキマで出れます。

サイドパネルの面積が広いのでお店の広告とかに使えます。

 

リヤサイドがメーカー発注時にカウンター付きにできました。
リヤサイドの面積が広いのでペイントできます。

 

ミラウォークスルーバンの弱点は?

使い勝手の良いクルマですが、弱点もあります。

・エンジンが非力

・溶接が多くサビやすい

・パワーステアリングがついてない

 

エンジンが非力で走らない!
ノーマルのエンジンは絶滅したキャブレター式(機械式の燃料噴射)で40馬力です。
数字では分かりにくいですが、高速道路で平坦な道で100キロ巡行は不可能です。
ゆるい下りで100キロ出せる感じ。登りは登坂車線を使わないと時速60キロまで落ちます。(5%の勾配)
加速が鈍いので追い越しに苦労しました。
追い越し中に少しでもアクセルを緩めるともうダメです。

次に加速するまで時間がかかり追い越しをかけた横の車に並んでしまいます。
追い越し中に上り坂に差し掛かると最悪です。追い越しをかけた車より遅くなり、抜くことが困難になります。なのでよく下り坂限定で追い越しをしてました。
もちろん高速道路では床までベタ踏みです。足が疲れます。

溶接箇所が多くてサビやすい!
メーカーで手作業で溶接されてる部分があります。
現存しているウォークスルーバンのほとんどにサビが発生してます。

パワーステアリングついてません。
もう今の若い人はパワーステアリングのついてないクルマに乗った事ないと思います。
車庫入れ大変です。軽自動車なのにステアリング重いです。
ちなみにパワーウィンドーありません。

ミラウォークスルーバンと現代のハイト系ワゴンと比較

どれくらい荷室が広いのか現代のハイト系ワゴンと比較してみました。
比較したクルマは
・ミラウォークスルーバン
・ダイハツ キャディー
・ホンダ N_VAN

ミラウォークスルーバンの室内の高さが際立ってます。
ダイハツキャディーは乗用タイプ、ウェイクの貨物自動車版です。
N-VANはかなり広いですが、高さが惜しい。床が完全にフラットにならないのが残念です。

ウォークスルー キャディー N-VAN
高さ 1495 mm 1235 mm 1365 mm
1395 mm 1210 mm 1365 mm
長さ 1210 mm 1310 mm 1510mm

ミラウォークスルーバンの購入の際の注意点

中古車しか買う手段はありません。

・排気量の確認
・エンジンを載せ替えてるか
・サビの状態はどうか

排気量は以下の通り
初代、L55  排気量 550cc
2代目、L70 排気量 550cc
3代目、L200 排気量  660cc
4代目、L500 排気量 660cc
L200とL500は見た目はほとんど変わりません。内装がが少し違う様です。

エンジンを載せ替えているか?
ノーマルのエンジンは(キャブレター式)は高速道路の走行と坂道はかなりキビシイです。

中古車市場で出回ってるウォークスルーバンは、エンジンをターボ付きか電子噴射制御のエンジンに載せ替えてる場合があります。
載せ替えたウォークスルーバンを選んでおくとよいでしょう。

↑エンジンを載せ替えた例

燃費は悪いです。
キャブレター式はリッター10kmを切ります。
電子噴射制御のエンジンに積み替えてリッター10km〜13kmです。

エンジンルームにカタツムリの様なパーツがあればノーマル(キャブレター式)です。
1代目、2代目はエンジンが550ccなので走らな過ぎて日常使いには向いてません。

 

サビはサイドパネルサイドパネル下の継ぎ目にサビが発生しやすいです。ドア周りもサビやすい場所です。
サビのない状態のウォークスルーバンは無いと思いますが、
余りに酷いのは避けたほうが無難です。

まとめ

最終モデルでも22年は経過している古いクルマです。
整備費はかなり掛かると思います。
中古車相場は60万〜120万くらいです。

私は購入時車両本体79万プラス整備費21万かかりました。
車検、修理整備代で7年間で40万ほどかかりました。
エンジンスワップ全塗装で100万
トータル240万くらい掛かってます。

高い買い物になりますが、クルマ好きにとっては良いおもちゃになると思います。

コメント

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